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真南風

名声は無く
小さな権力
余暇すらも無い
富と呼べるものを体験したこともないが
それ以上の満足を望めない
人はこれらにしばられ
幸福などと呼ぶが
異なる運命が俺を選択していた

希望は過酷で
絶望は漣のようだった
脇腹に埋め込まれた球体が
鋭い針を突き出し
起床による吐血
規律による失神

死を詩に取り替えて
海への下り坂をゆく
過去の忍耐を海へ投げ込み
たった今消えた無数の泡に
頭上をゆく風が
単調な死の旋律を奏で
広い空を
ただ広い空を見上げる

真南風よ
お前はなぜ
こんなにも優しく暖かい
死を詩に取り替えて
海への下り坂
お前は俺を
広い空へと吹き上げようとする